車によって保険料はどれだけ違う?
自動車保険の保険料を左右する項目は色々とあります。たとえば・・・
● | 等級 |
● | 記名被保険者(おもに運転する人)の年齢 |
● | 運転する人の範囲と、最も若い人の年齢 |
● | 車の使用目的 |
● | 車の型式 |
● | 車を使う都道府県 |
● | 年間走行距離 |
・・・等々 |
このページでは、車の種類・モデルの違い、つまり、車の型式が保険料に及ぼす影響について解説します。
車の型式は、保険料全体に影響する
車の型式の調べ方
車の型式は、車検証で確認できます。
自動車保険で使われるのは、赤枠の記号と数字です。
型式別料率クラス
車の型式は、自動車保険を構成する4つの保険料のすべてに影響を及ぼします。
具体的には、4つの保険について、型式別にそれぞれ料率クラスが決められています。その数字が小さいほど、保険料は安くなります。
型式別料率クラスは、損害保険料率算出機構が統計データをもとに毎年決めています。以下のリンクで、車の型式別料率クラスを調べることができます。
なお、損害保険会社によっては、型式別料率クラスに独自の変更を加えている可能性があります。
型式別料率クラスが設定されているのは、自家用の乗用車のみです(軽自動車を含む)。
また、普通車と小型車は17段階、軽自動車は3段階で設定されています。
車の型式がどのように保険料に影響するかのシミュレーション
車両価格が近い2モデルの比較
価格や仕様の面が類似している2つのモデルで、保険料を比較しました。
BMW3シリーズ(5F20) |
クラウン(ARS220) |
|
|
アクサダイレクトの自動車保険で、35歳15等級で加入したときの、保険料の内訳は下のようになりました(年払いの金額)。
BMW3シリーズ | ||
---|---|---|
対人賠償 | 8クラス | 34,075円 |
対物賠償 | 8クラス | |
人身傷害 | 8クラス | 5,905円 |
車両 | 15クラス | 85,210円 |
合計 | 105,190円 |
クラウン | ||
---|---|---|
対人賠償 | 5クラス | 24,445円 |
対物賠償 | 2クラス | |
人身傷害 | 9クラス | 6,362円 |
車両 | 6クラス | 38,983円 |
合計 | 51,790円 |
人身傷害保険以外の3つの料率クラスで、BMW3シリーズの料率クラスがあきらかに大きくなっています。
その結果、保険料の合計金額は、2倍以上の差になりました。
同じモデルの新旧を比較
トヨタ プリウスの2代目と4代目の保険料を比較しました。
2代目(NHW20) |
4代目(ZVW55) |
|
|
アクサダイレクトの自動車保険で、35歳15等級で加入したときの、保険料の内訳は下のようになりました(年払いの金額)。
2代目(NHW20) | ||
---|---|---|
対人賠償 | 12クラス | 45,340円 |
対物賠償 | 10クラス | |
人身傷害 | 9クラス | 6,622円 |
車両 | 7クラス | 23,638円 |
合計 | 57,600円 |
4代目(ZVW55) | ||
---|---|---|
対人賠償 | 3クラス | 27,033円 |
対物賠償 | 6クラス | |
人身傷害 | 3クラス | 4,453円 |
車両 | 9クラス | 37,354円 |
合計 | 51,540円 |
車両保険以外は、4代目の方が料率クラスが低く、保険料合計も4代目の方が安くなりました。
新しいモデルのほうが安全装備が充実しています。その影響と考えられます。
小型乗用車 vs 軽乗用車
車両価格が近い小型乗用車と軽乗用車の保険料を比較しました。
ホンダ フィット(GK3) |
ホンダ NBOX(JF1) |
|
|
アクサダイレクトの自動車保険で、35歳15等級で加入したときの、保険料の内訳は下のようになりました(年払いの金額)。
ホンダ フィット | ||
---|---|---|
対人賠償 | 7クラス | 31,892円 |
対物賠償 | 7クラス | |
人身傷害 | 6クラス | 5,148円 |
車両 | 5クラス | 22,930円 |
合計 | 43,970円 |
ホンダ NBOX | ||
---|---|---|
対人賠償 | 2クラス | 28,145円 |
対物賠償 | 1クラス | |
人身傷害 | 1クラス | 5,104円 |
車両 | 1クラス | 20,111円 |
合計 | 39,360円 |
型式別料率クラスは、普通自動車・小型自動車が17クラス、軽自動車が3クラスと、別体系になっています。そのため、クラスそのものを比較しても意味がありません。
安全装備などに大きな差がないなら、軽自動車の方が安くなる確率は高いです。
【まとめ】車の購入検討では、型式別料率クラスもチェックしたい
- 車の種類やモデルは、車両保険だけでなく、対人賠償保険、対物賠償保険、人身傷害保険の保険料にも影響を及ぼす。
- 車の維持費にこだわるなら、車の購入にあたって、型式別料率クラスもチェックしておきたい。