更新してはいけない自動車保険

自動車保険は長く続けるものです。新規で加入するときだけではなく、更新するときの保険料のことも気にしたいです。

実際、新規加入のときにはオトクに見えるけど、更新するほど割高になる商品がいくつかあります。このページで解説します。

新規加入時の保険料だけで割安かを判断してはいけない理由

加入後4年間の保険料を比べると・・・

35歳10等級で新規加入し、無事故で3回更新したときの年払い保険料を、2つの自動車保険でシミュレーションしました。

チューリッヒ保険 三井ダイレクト損保 5万円 4万円 3万円 2万円 1万円 1年目 2年目 3年目 4年目

ご覧のように、1年目の保険料は、チューリッヒ保険のほうが1,000円ほど安いです。

ところが、4年間で比べると、三井ダイレクト損保のほうがかなり安くなります。上のシミュレーションですと、17,000円くらいの差です。

インターネット割引にご注意を

上のようなことが起きる原因のほとんどは、インターネット割引のせいです。

2つの自動車保険のインターネット割引は、下のようになっています。

チューリッヒ保険 三井ダイレクト損保
  • 1年目
      ・・・ 10,000円
  • 2年目
      ・・・ 4,000円
  • 3年目以降
      ・・・ 1,500円
  • 1年目
      ・・・ 7,000円
  • 2年目以降
      ・・・ 3,000円

チューリッヒ保険のインターネット割引は、元の保険料によって割引額が変動します。上の金額は、このシミュレーションにおいての割引額です。

チューリッヒ保険の割引額には8,500円の落差があります。三井ダイレクト損保の方は4,000円の落差です。これのせいで、1年目だけチューリッヒ保険の方が安くなりました。

インターネット割引があるのはダイレクト型自動車保険です。

ほとんどのダイレクト型がインターネット割引をおこなっており、上の2つのように、2年目以降に割引がダウンします。

インターネット割引の影響はいろんなところに表れる!

保険料が安くなるという意味で、インターネット割引そのものは悪いものではありません。ただ、誤解を生みやすいです。

他の例をご覧ください。

アクサダイレクトは保険料が高い

上の保険料比較と同じやり方で、アクサダイレクトの保険料の移り変わりをシミュレーションし、代理店型の損保ジャパンと比べました。

損保ジャパン アクサダイレクト 5万円 4万円 3万円 2万円 1万円 1年目 2年目 3年目 4年目

なんと、3年目からは、ダイレクト型のアクサダイレクトの方がわずかながら高くなりました。

ちなみに、このシミュレーションでのアクサダイレクトのインターネット割引は次のとおりです。

アクサダイレクト 損保ジャパン
  • 1年目
      ・・・ 14,000円
  • 2年目
      ・・・ 4,500円
  • 3年目以降
      ・・・ 1,000円
インターネット割引なし

3年目以降の保険料が本来の価格だとすると、アクサダイレクトの保険料は代理店型と同レベルの、高額な価格設定になっています。それだけの価値はあるのでしょうか?

ソニー損保も強気の価格設定だけど・・・

同じように、ソニー損保の保険料の移り変わりをシミュレーションし、代理店型の損保ジャパンと比べました。

損保ジャパン ソニー損保 5万円 4万円 3万円 2万円 1万円 1年目 2年目 3年目 4年目

ソニー損保の金額の変わり方はアクサダイレクトと同じですし、3年目以降はけっこう高くなりますが、それでも損保ジャパンよりは下です。

また、ソニー損保は名だたる顧客満足度調査で、トップクラスの高評価を獲得しています。

期待ほど安くはありませんが、それでも代理店型から乗り換える余地はあるかもしれません。

ちなみに、ソニー損保のインターネット割引は次のとおりです。

ソニー損保 損保ジャパン
  • 1年目
      ・・・ 10,000円
  • 2年目
      ・・・ 5,000円
  • 3年目以降
      ・・・ 2,000円
インターネット割引なし

イーデザイン損保の2つの自動車保険

イーデザイン損保は、個人向けに2つの自動車保険を販売しています。従来からの商品と新商品「&e(アンディー)」です。

上と同じように、2つの商品の保険料の移り変わりをシミュレーションしました。

&e 従来商品 5万円 4万円 3万円 2万円 1万円 1年目 2年目 3年目 4年目

1年目は従来商品のほうが安いですが、2年目から逆転します。長く続けるのなら、新商品「&e」の方が割安です。

ちなみに、2つの商品のインターネット割引は次のとおりです。

従来商品 &e
  • 1年目
      ・・・ 10,000円
  • 2年目以降
      ・・・ 2,000円
インターネット割引なし

イーデザイン損保は、新商品において、インターネット割引を廃止しました。

楽天損保は意外と安い?

楽天損保にはインターネット割引がありますが、何年目であろうと、一律25%の割引になります。

上と同じように、楽天損保の保険料の移り変わりをシミュレーションしました。チューリッヒ保険と比較しています。

チューリッヒ保険 楽天損保 5万円 4万円 3万円 2万円 1万円 1年目 2年目 3年目 4年目

1年目は楽天損保のほうがあきらかに安いですが、2年目から逆転します。長く続けるのなら、楽天損保の方が割安です。

ちなみに、2つの商品のインターネット割引は次のとおりです。

チューリッヒ保険 楽天損保
  • 1年目
      ・・・ 10,000円
  • 2年目
      ・・・ 4,000円
  • 3年目以降
      ・・・ 1,500円
  • いつでも一律25%

更新するときに要注意な自動車保険はこちら!

2回目の更新までは慎重に!

インターネット割引がある自動車保険に加入したときは、2回目の更新まで油断できません。

割安な自動車保険に入ったつもりが、気がついたら割高になっていた・・・ということがありえます。

特に次の自動車保険は、1回目、2回目の更新で値上がりしやすいです。

  • 更新で大きく値上がりする商品
  • アクサダイレクト
  • ソニー損保
  • チューリッヒ「スーパー自動車保険」

チューリッヒ保険は、「スーパー自動車保険」の他に、「ネット専用自動車保険」を販売しています。

「ネット専用自動車保険」は、もともとネットからしか加入できないので(電話申込、郵送申込は不可)、インターネット割引はありません。

できれば毎年見直したい

このページでは、保険料や割引制度が改定されないものとしてシミュレーションしました。

しかし実際には、毎年のように大半の自動車保険が保険料を改定します。割引制度も数年ごとに見直しされます。

コストパフォーマンスにこだわって自動車保険を選ぶなら、ご面倒でも、毎年ライバル商品と保険料比較することをお勧めします。

無料の一括見積りサービスに、現在の補償内容を入力すれば、簡単に保険料比較できます。

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