イーデザイン損保『&e』とセゾン自動車火災『おとなの自動車保険』を比較
イーデザイン損保の新商品「&e」と、セゾン自動車火災「おとなの自動車保険」を、徹底比較します。
イーデザイン損保とセゾン自動車火災の経営基盤や売上高を比較。
どちらも大手損保グループのダイレクト損保
イーデザイン損保は、国内トップ東京海上日動と同じ東京海上グループのダイレクト損保です。一方のセゾン自動車火災は、国内２位、損保ジャパンと同じSOMPOグループ会社です。
東京海上グループとSOMPOグループとを比較すると、東京海上グループが勝ります。ただ、自動車保険を任せる会社として、どちらにも不安はありません。
売上高ではセゾン自動車火災
グラフは、2020年度のおもな損害保険会社の自動車保険の売上高を表しています。
上位４社と比べるとどちらも小規模ですが、セゾン自動車火災の売上は、イーデザイン損保の1.5倍くらいあります。
どちらもダイレクト販売専業
ダイレクト販売では、加入者は、損保会社と直にやり取りします。
やり取りには、インターネット、メール、チャット、電話、郵便を使います。
イーデザイン損保『&e（アンディー）』とセゾン自動車火災『おとなの自動車保険』の補償･サービスを比較。
そもそも商品による内容の差は小さい
次の２つの理由から、自動車保険、とくにダイレクト型自動車保険は、商品による補償･サービスの差が小さいです。
- 自動車保険の基本的な仕組みや主要な補償内容は、損保業界内で統一されている。
- ダイレクト型自動車保険は、一般消費者に補償プランを作ってもらわなければならないので、シンプルでわかりやすいことが重視される。
特約やサービスの名称が商品によって違うので、内容も違って見えるかもしれません。
しかし、どの商品を選んでも、欲しい補償プランを作成できることが多いです。
補償･サービスの違いをチェック
それぞれの自動車保険の特徴的な補償･サービスを下表にまとめました。
| &e | おとなの自動車保険 |
|---|---|
|
|
無過失事故の特約（特則）や事故現場急行サービスは、他のダイレクト型と比較したときには強みになります。しかし、この２つの自動車保険の比較では、お互いに強みにはなりません。
「おとなの自動車保険」と比較するとき、「&e」の強みと言えるのは「専用機器による安全運転サポート」です。
加入者全員に、下のようなIoTセンサー（運転の状況を感知して、インターネット経由で情報提供をおこなう機器）と専用スマホアプリが提供されます。
事故の恐れがあるとき（車体に強い衝撃が加わったとき）には、スマホに事故連絡のためのボタンが表示されるなど、安全につながるサービスが用意されています。
逆に、「おとなの自動車保険」の方には、「&e」にはないあきらかな特徴は見当たりません。
イーデザイン損保『&e（アンディー）』とセゾン自動車火災『おとなの自動車保険』の保険料を、ダイレクト型の相場と比較しました。
新規加入の保険料を比較
２つの自動車保険の保険料を、７パターンの見積もり条件でシミュレーションし、ダイレクト型の相場と比較しました。
「&e」は全体的に相場より高い価格設定です。
一方の「おとなの自動車保険」は、20代は「&e」より高いですが、30代以降は安くなります。
加入後の保険料を比較
35歳10等級で新規加入し、その後４年間の保険料の推移を比較しました。
無事故で加入･更新する（１等級アップし続ける）ものとします。
１年目の両者の価格差は大きいですが、２年目以降は少しさが縮まっています。
こうなる原因は、セゾン自動車火災のインターネット割引です。割引額が１年目13,000円⇨２年目以降10,000円と、3,000円ダウンします（年払いのとき）。
他方、イーデザイン損保「&e」には、インターネット割引がありません（ダイレクト型の中では珍しい）。
イーデザイン損保とセゾン自動車火災、評判･顧客満足度はどちらが上？
４つの角度から、両者の顧客満足度を比較しました。
顧客満足度ランキング
歴史があって規模の大きな３つのランキングの、事故対応部門の順位を比較しました（2022年版の順位）。
| イーデザイン 損保 |
セゾン自動車火災 | |
|---|---|---|
| ３位 | オリコン | ７位 |
| ９位 | 価格コム | ４位 |
| ８位 | J.D.パワー | ６位 |
決定的な差はないようですが、比較するとセゾン自動車火災のほうがやや優勢です。
苦情発生率の比較
日本損害保険協会は、定期的に、協会が受け付けた苦情件数を公表しています。
2020年度の実績をもとに、ダイレクト型自動車保険の苦情発生率ランキングを作成しました。
| 順位 | 会社 | 売上高100億円 あたり苦情件数 |
|---|---|---|
| １位 | ソニー損保 | 33.4 |
| ２位 | セゾン自動車火災 | 37.3 |
| ３位 | 楽天損保 | 39.6 |
| ４位 | アクサダイレクト | 46.4 |
| ５位 | イーデザイン損保 | 54.8 |
| ６位 | 三井ダイレクト損保 | 56.6 |
| ７位 | SBI損保 | 67.2 |
セゾン自動車火災の方が苦情発生率は低いです。
解約発生率の比較
損保各社は毎年、年間の解約金の合計額を公表しています。
2020年度の実績をもとに、ダイレクト型自動車保険の解約発生率ランキングを作成しました。
| 順位 | 会社 | 解約発生率 |
|---|---|---|
| １位 | SBI損保 | 0.61% |
| ２位 | ソニー損保 | 0.81% |
| ３位 | 三井ダイレクト損保 | 0.89% |
| ４位 | セゾン自動車火災 | 0.97% |
| ５位 | イーデザイン損保 | 1.05% |
| ６位 | アクサダイレクト | 1.16% |
| ７位 | 楽天損保 | 1.54% |
| ８位 | チューリッヒ保険 | 2.40% |
両者の差は小さいですが、比較するとセゾン自動車火災の方が優勢です。
売上の伸び率を比較
2018年度から2020年度にかけての、自動車保険の売上高の伸び率を比較しました。
| イーデザイン 損保 |
セゾン自動車火災 |
|---|---|
| 10.4% | 37.4% |
セゾン自動車火災の圧勝です。
もっとも、業界平均は3.5%なので、イーデザイン損保が不振ということではありません。。
総合的に見ると･･･
４つの角度から比較しましたが、いずにおいても、セゾン自動車火災が優勢でした。
イーデザイン損保『&e（アンディー）』とセゾン自動車火災『おとなの自動車保険』、あなたに向いているのはどっち？
ここまでの比較の結果をまとめると、次のようになります。
- 「&e」 vs セゾン自動車火災
- 補償･サービスは「&e」優勢。
- 保険料は、20代を除くと「おとなの自動車保険」が割安。
- 評判･顧客満足度は、セゾン自動車火災が優勢。
イーデザイン損保には、他社にない安全運転サポートがあります。このサービスに、他にはかえられない魅力を感じるなら、「&e」の魅力度は高くなります。
その点にこだわらないなら、セゾン自動車火災『おとなの自動車保険』をお勧めします。