ダイレクト型自動車保険を選ぶなら、毎年乗り換えるつもりで
コストパフォーマンスを重要視して、ダイレクト型自動車保険を選ぶ方々には、毎年乗り換えることをお勧めします。以下で、この理由や見直しのポイントを解説します。
毎年他社への乗り換えを検討したい、これだけの理由
最大の理由はインターネット割引
ほとんどのダイレクト型自動車保険は、インターネット割引を提供しています。
数ある割引の中で、インターネット割引の特徴は、次の2点です。
- 割引額が大きい
- 1年目の割引が最大で、2年目から割引が小さくなる。
ソニー損保のインターネット割引を例にあげます。
1年間保険を使うことなく更新すれば、1等級上がって、更新後の保険料は安くなるはずです。
しかし、インターネット割引の減り方のほうが大きいので、2年目、3年目と値上がりします。
他の自動車保険も、割引の大きさはソニー損保と異なりますが、同じような仕組みです。
それ以外の理由
保険を毎年見直したい理由は他にもあります。
- ほとんどの自動車保険が、毎年のように保険料を改定している。
- 割引制度の改定など、保険料に影響がある商品改定も、しばしばある。
今年、最もおトクだった自動車保険が、来年もそうであるとは限りません。
他社の自動車保険に毎年乗り換えると、どのくらいおトクかシミュレーション
毎年乗り換えるほうがどのくらいおトクかを、販売されている自動車保険でシミュレーションしました。
次の3パターンの保険料の推移を比較しました。
- アクサダイレクトの1〜4年目
- チューリッヒ「スーパー自動車保険」の1〜4年目
- アクサ → チューリッヒ → アクサ → チューリッヒ
35歳10等級スタートでスタートし、4年間無事故とします。
その結果が下のグラフです。
ピンクの線が、毎年変更したときの保険料です。2年目以降、あきらかに安くなりました。
ちなみに、比較した3つのパターンの4年間のインターネット割引額は、下のようになっています。
アクサ のみ | チューリッヒのみ | 毎 年 入 替 | |
---|---|---|---|
1年目 | 13,000円 | 13,000円 | 13,000円 |
2年目 | 3,000円 | 4,000円 | 10,000円 |
3年目 | 3,000円 | 1,500円 | 13,000円 |
4年目 | 3,000円 | 1,500円 | 10,000円 |
満期のタイミングで他社に乗り換えるとデメリットはありません。等級をそのまま引き継ぐことができます。
なお、少数ですが、早期割引(契約開始日の30〜50日前に加入すると、割引を受けられる)を実施している商品があります。ですから、乗り換えの検討は2ヶ月くらい前から始めたいです。
インターネット割引のせいで、2年目以降に値上がりしないダイレクト型自動車保険
2年目以降に値上がりしない商品
次の3つのダイレクト型自動車保険は、インターネット割引のせいで、2年目以降に値上がりしません。
イーデザイン損保 「&e(アンディ)」 |
インターネット割引がありません。 |
---|---|
チューリッヒ 「ネット専用自動車保険」 |
インターネット割引がありません。 |
楽天損保 「ドライブアシスト」 |
インターネット割引はありますが、割引率は毎年一定です。 |
割安なのは「ネット専用自動車保険」
上の3商品は、2年目以降の値上がりはありませんが、必ずしもコストパフォーマンスが高いわけではありません。
というのは、イーデザイン損保「&e(アンディ)」と楽天損保「ドライブアシスト」は、1年目の保険料がそこそこ高いからです。
その点、チューリッヒ保険の「ネット専用自動車保険」は、1年目から保険料が安く、コストパフォーマンスは抜群です。
下のグラフは、上の3商品の、35歳10等級の初年の保険料を、ダイレクト型の相場と比較しています。
チューリッヒ「ネット専用自動車保険」は、ダイレクト型の中でも、割安感はトップクラスです。
コストパフォーマンス抜群のチューリッヒ「ネット専用自動車保険」ですが、気になる点もいくつかあります。
- 顧客満足度は低いと考えられる。
- 保険料の払込は、一括払い(=年払い)のみ。
- 手続きはインターネットのみで、自動更新。