チューリッヒ保険の顧客満足度・評判

顧客満足度ランキングや統計データなどから、チューリッヒ保険の顧客満足度と評判を調べました。

大手の顧客満足度ランキングでの、チューリッヒ保険の評判

調査の規模が大きくて実績のある3つのランキングでの、チューリッヒ保険の順位を調べました。

なお、どのランキングも複数部門に分かれていますが、もっとも重要度が高い事故対応部門の順位に注目しました。

価格コム、オリコン、J.D.パワーの3つの顧客満足度ランキング(2022年版)での、チューリッヒ保険の順位は次のとおりでした。

ランキング チューリッヒ
の順位
価格コム 圏外(10位より下)
オリコン 圏外(10位より下)
J.D.パワー 10位(12社中)

評判が良いとは言えません。ダイレクト型自動車保険の中でも、顧客満足度は低いです。

価格コムとオリコンのランキングでは、10位まで公表されています。10位以下の順位はわかりません。

一方、J.D.パワーはすべての順位を公表しています。ただし、投票数が基準を超えない損保会社は対象外になります。2022年版で順位がついたのは12社です。

統計データから、苦情と解約の発生状況を調査

顧客満足度を客観的につかむために、信頼できる統計データを分析しました。

苦情発生率ワースト

日本損害保険協会が、苦情件数を定期的に公表しています。これをもとに、チューリッヒ保険の苦情発生率を他社と比べます。

もっとも、チューリッヒ保険は日本損害保険協会に入っていません。ただし、外国損害保険協会には入っていて、そこを通して苦情件数が公表されています。

そこで、強引なやり方ですが、両方の協会に籍をおいている損保会社の実績を参考に、チューリッヒ保険の苦情件数を変換して、他のダイレクト損保と比べました(2021年度上半期の実績)。

順位 会社名 苦情件数 売上高
1位 チューリッヒ保険 883件 1,041億
2位 SBI損保 157件 457億
3位 アクサダイレクト 154件 562億
4位 イーデザイン損保 90件 330億
5位 三井ダイレクト損保 98件 362億

チューリッヒ保険の苦情件数は、強引な方法で算出したので、正確ではありません。それにしても異常に大きな数字になりました。

もっとも、チューリッヒ保険が公表している自社で受け付けた苦情件数も異常に多いので、筋は通っています。

解約発生率ワースト

損害保険各社は、毎年度、自動車保険の解約金の金額を公表しています。2020年度の実績による、ダイレクト型自動車保険ワースト5は、下表のとおりです(発生率順)。

順位 会社名 解約金 売上高
1位 チューリッヒ保険 11.6億 483億
2位 セコム損保 1.4億 90億
3位 楽天損保 2.3億 147億
4位 アクサダイレクト 6.1億 529億
5位 イーデザイン損保 3.5億 330億

チューリッヒ保険の解約金は、アクサダイレクトの2倍弱、イーデザイン損保の3倍強もあり、非常に多いです。

解約の理由は、商品やサービスへの不満だけではありません。廃車にする、免許を返納する、海外に転居するなど、いろいろあります。

とはいえ、解約の発生率があきらかに他より高いとなれば、警戒したほうが良いでしょう

チューリッヒ保険の顧客満足度は低い

チューリッヒ保険は、苦情も解約も、ライバル会社より大幅に多いです。

同社の顧客満足度は低いと考えざるを得ません。

ここ数年の売上の動向から、チューリッヒ保険の顧客満足度と人気を調査

自動車保険は原則として1年契約で、満期のときに他社に乗り換えてもデメリットはありません。そのため、顧客満足度や人気が、売上高の増減に反映されやすいと考えられます。

そこで、チューリッヒ保険の自動車保険の売上高の推移を調べました。

下の表は、2018年度⇨2020年度の、自動車保険の伸び率が高かった損害保険会社トップ5です。

順位 会社名 伸び率
1位 セゾン自動車火災 37.4%
2位 チューリッヒ保険 20.3%
3位 SBI損保 19.4%
4位 ソニー損保 13.2%
5位 イーデザイン損保 10.4%

チューリッヒ保険は2位につけており、市場での人気は高いです。

【結論】チューリッヒ保険の自動車保険の顧客満足度・人気

複数の角度からチューリッヒ保険の顧客満足度・評判を探りましたが、その結果をまとめると、次のようになります。

矛盾しているような結論ですが、実は、こういう現象は他にもあるし、そして過去にもありました。

2つの原因が考えられます(このサイト独自の見解です)。

  • 品質の低さを補って余りあるメリットがある(保険料が安い、メチャクチャお手軽等)。
  • 売上の規模が小さいので、既存の顧客を失っても、新規に獲得すればお釣りがくる。

チューリッヒ保険は、どちらにも当てはまります。

チューリッヒ保険には「ネット専用自動車保険」という、業界で最安値クラスの商品があります。

また、そもそもダイレクト型の市場シェア10%未満と小規模です。

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