チューリッヒなら『ネット専用自動車保険』がお勧め
チューリッヒ保険は「スーパー自動車保険」と「ネット専用自動車保険」の２つの商品を販売しています。
このサイトでは、「ネット専用自動車保険」をお勧めします。このページでは、その理由を解説しています。
チューリッヒ保険は世界的な保険会社ですが、品質面に不安あり
チューリッヒ保険に世界的な保険会社
チューリッヒ保険は、スイスに拠点を置く世界的な保険グループの日本支店です。
下表は、米国の情報誌「フォーチュン」が毎年発表しているGlobal500（世界の売上上位500社）の2021年版から、日本で営業している損害保険会社の順位を抜き出したものです。
| 46位 | アクサグループ （フランス） |
1,280億ドル |
|---|---|---|
| 168位 | チューリッヒ保険 （スイス） |
590億ドル |
| 208位 | 東京海上グループ （日本） | 515億ドル |
| 245位 | MS&ADグループ （日本） |
461億ドル |
| 331位 | SOMPOグループ （日本） |
362億ドル |
チューリッヒ保険は、日本の三大損保グループを上回っています。
MS&ADグループの中核企業はあいおいニッセイ同和と三井住友海上、SOMPOグループの中核企業は損保ジャパンです。
日本国内での顧客満足度は･･･
日本でのチューリッヒ保険は、1987年に営業を開始しています。損害保険の通販が解禁されてからは、ダイレクト損保として実績を伸ばしてきました。
ただし、苦情発生率、解約発生率ともに、国内ワーストで、品質の面では期待薄です。
となると、品質面の不安を補って余りあるメリットがないと、お勧めしにくいです。
- 関連するページ
- チューリッヒの顧客満足度･評判
チューリッヒ保険の２つの自動車保険を比較
チューリッヒ保険の２つの自動車保険を保険料、補償･サービス内容の２つの角度から比較しました。
保険料を比較
新規加入時とその後の保険料とを別々に比較しました。
新規加入の保険料
２つの自動車保険の保険料を、７パターンの見積もり条件でシミュレーションし、比較しました。
「ネット専用自動車保険」の方があきらかに安くなりました。ダイレクト型の中でも、トップクラスの安さです。
加入後の保険料を比較
35歳10等級で新規加入し、その後４年間の保険料の推移を比較しました。
無事故で加入･更新する（１等級アップし続ける）ものとします。
１年目の時点で「ネット専用自動車保険」の方がはっきりと安いですが、２年目以降でその差はさらに広がっています。
こうなる原因は、「スーパー自動車保険」のインターネット割引です。割引額が１年目最大20,000円⇨２年目最大5,000円⇨３年目以降一律1,500円と、年々ダウンします（年払いのときの割引額）。
他方、「ネット専用自動車保険」にはインターネット割引がないので、更新のたびに安くなっています。
顧客満足度の点で不安材料があるチューリッヒ保険ですが、「ネット専用自動車保険」のように保険料が安いとなれば、検討の余地は出てきます。
逆に「スーパー自動車保険」は、お勧めしにくいです。
補償･サービス内容を比較
「ネット専用自動車保険」は大幅に保険料が安いだけに、補償･サービスも「スーパー自動車保険」より薄くなっています。両者の違う点を表にまとめました。
| 補償サービス | 違う点 |
|---|---|
| 対人賠償保険 | 大きな違いはない |
| 対物賠償保険 | 特約を含めて大きな違いはない |
| 人身傷害保険 | 「ネット専用自動車保険」には人身傷害定額払保険（＝搭乗者傷害保険）がない。 |
| 車両保険 | 「ネット専用自動車保険」には車内身の回り品特約と車内身の回り品特約がない。 |
| その他の特約 |
「ネット専用自動車保険には･･･
|
| サービス |
|
比較すると「ネット専用自動車保険」の方が薄いですが、違いのほとんどは特約の有無です。
「ネット専用自動車保険」でも、誰にでも必要と考えられる基本的な補償･サービスはそろっているようです。
『ネット専用自動車保険』の保険料が安い理由（どこが薄いのか？）
「ネット専用自動車保険」の保険料が安い理由、つまり「ネット専用自動車保険」のデメリットの大半は契約上の取り扱い条件にあります。
とくに重要と考えられるものを下表に整理しました。
| 見積もり･諸手続き | インターネットのみ。電話や郵送は不可 |
|---|---|
| 申込できる人 | 21〜79歳の個人 |
| 保険料払込 | クレジットカード一括払いのみ |
| 更新（継続） | 自動更新 |
保険料を安くできるポイントは以下の２点のようです。
- 手続きを簡略化することで、事務コストを抑える。
- 事故率が高い20歳以下と80歳以上を対象から外すことで、保険金の支払いを抑える。
ダイレクト型自動車保険は、事故が多い人や等級が低い人に厳しい（加入や更新を断る）傾向があります。
『ネット専用自動車保険』は、とくに厳しいかもしれません。
『ネット専用自動車保険』のライバル商品
同じ見積もり条件で保険料を比べたら、「ネット専用自動車保険」と勝負できる商品はほとんどありません。
ただし、視点を変えると、他にもコストパフォーマンスの高い商品はあります。
SBI損保
SBI損保の自動車保険も、発売当初より保険料の安さを売りにしています。
もっとも、『ネット専用自動車保険』のような契約取扱い上の制約はないし、補償･サービス面でも欠けるものはありません。
その分、安さの点で『ネット専用自動車保険』と比べると劣勢です。
『ネット専用自動車保険』の保険料払込は一括払い（＝年払い）のみです。つまり、月々の分割払いはできません。
分割で保険料を納めたい人にとっては、SBI損保の方が有用です。
セコム損保
セコム損保の保険料は、見積もり条件を同じにすると、『ネット専用自動車保険』はもちろん、SBI損保よりも高くなります。
ただし、セコム損保の自動車保険は、他社商品よりも、補償をけずって保険料を安くできます。とことんけずると『ネット専用自動車保険』より安くなることが多いです。
セゾン自動車火災
セゾン自動車火災「おとなの自動車保険」の保険料は、全体的には、ここで名前をあげている他社より高いです。
ただし、40〜50代に限ると、SBI損保と同じくらいの値段になります。
「おとなの自動車保険」の顧客満足度はダイレクト型の中で上位につけています。
そのことを込みで他と比較するなら、コストパフォーマンスはかなり高いです。
『ネット専用自動車保険』だけでなく、SBI損保もセコム損保も、品質の面では不安があります。